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​2024年5月 第5週 ・6月 第1週 の編集人コメント

 

3 旅行者向けと内部業務向け、生成AI 7つの活用事例」が、旅行業界における生成AIの主要な7つの適用事例を紹介している。

  • 消費者向けとして

      (1) レビューの要約

      (2) アクセシビリティ向上(音声・翻訳)

      (3) 法人旅行アシスタント

  • 社内業務向けとして:

      (4) 事業運営の自動化

      (5) 顧客サービス

      (6) 生産性向上

      (7) コーディング(プログラミング)

 

これらの導入目的はいずれも、主に経費節減だ。しかし、この記事は、収益増加につながるAIの活用についてはほとんど触れていない。現在のAI導入は、まずオペレーション部門の効率化に真っ先に向かっているのが現状だ。

 

AI導入による収益増加策には、以下の通り多くが考えられる。

(1) パーソナライズされた旅行プランの提案

(2) アップセルやクロスセルの増加

(3) ターゲット広告とマーケティング(より効果的な広告やキャンペーンの実施)

(4) 第ナミックプライシング最適化(需給勘案した最適価格の設定)

(5) コンテンツマーケティング(旅行ガイドやSNSコンテンツの自動作成)

​(6) AIアシスタントによる販売促進

今後、AIの進化とともに、これらの収益増加策についても、順次開発が進むだろう。特に(6)のAIアシスタントは注目すべきポイントだ。これは旅行代理店サイドのAIエージェントを指すが、旅行者サイドのAIエージェントの動向も気になるところだ。

 

「旅行代理店のAI」と「旅行者のAI」は、どのような関係になるのだろうか? 「旅行代理店(OTA)のAI」は、どう機能するのだろうか? もし、旅行者のAIが、航空会社、ホテル、目的地の体験サプライヤーと直接交渉し、旅行代理店を経由せずに最適プランを組めるようになったら、旅行代理店を「中抜き」してしまうのではないか?

このような状況に対応するため、「旅行代理店のAI」は、「旅行者のAI」から選んでもらえるように工夫するだろう。あるいは、旅行代理店が「旅行者のAI」を自らつくってしまう可能性もある。

今後は、AIエージェント同士の競争が起きるかもしれない。どれだけ優秀なAIエージェントを開発できるかが、旅行業界の未来を左右する鍵となるだろう。

 

テキストからイメージを生成するための、AI画像生成(Text2Image)ツールやサービスも利用できる。

Chat GPT-40に「女性科学者のイラストを作って」と頼んだら、以下のイラストを送ってきた(左図)。

「もう少しデザインを重視して」と頼んだら、洗練した図案を送ってきた(右図)。

出来が良かったので、本書の表紙のデザインも、こんな風にして作ってくれと細かい注文をつけて頼んだのだが、どうにもこうにも気に入らない図案を送り返してきたので、それならばと自分でデザインして、孫に依頼してイラストレーターで作ってもらった。

スクリーンショット 2025-04-09 16.43.39.png
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