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3月10日の週の編集人コメント

「13. Airbnb、新Experiencesの詳細発表」では、Airbnbが、同社の体験プラトフォーム「Experiences」の再始動へ準備を進めていることを伝える。新機能としてAPI統合、共同ホスト管理、簡易リスティング作成を導入する。

5月の「Summer Release」で詳細を発表予定だが、これに先立ちオペレーターやガイドの募集を開始した。2020年の失敗を踏まえ、体験業界の専門家を採用するなど、 本気でこの事業を再構築しようとしている。Airbnbは体験事業を立て直し、旅行の新たな柱にする考えだ。

CEO兼共同創立者のBrian Cheskyは、かつて「『総合旅行社』を目指す」と語っていたが、その姿勢は明確になってきた。旅行業界誌のライターが「・・・彼らはより伝統的なOTAモデルに移行しているようだ・・・」と指摘している。

ちなみに、随分と前から、PhocusWire Dailyも、AirbnbをグローバルOTA 4社のコホートに、Booking.com, Expedia, Trip.comと肩を並べて併記している。

 

 

「7. 生成AI、航空会社の採用状況は?」が、航空業界は生成AIの活用を加速  

しているという。航空会社は生成AIを活用し、予約アシスタントなどの導入を進めている。KLMの「Ask Atlas」、デルタ航空の「Delta Concierge」、ルフトハンザの「Swifty」などが登場している。  

 

コールセンターにおけるAIアシスタントなどの業務効率化がコスト削減に大きな成果を挙げているそうだ。それに加えて競争優位性の向上にも活用され、LLMを活用した市場分析ツールを開発や、価格最適化エンジの導入が進んでいる。さらには、AIはロイヤルティプログラムの最適化にも期待されており、業界全体でAI活用が進んでいる。

 

NDCの導入にあれだけ長い時間を要した航空会社が、今度は、なぜか迅速な生成AIの導入に踏み込んでいる。生成AI導入で、一挙に、ふんだんの技術的負債の解消を目論んでいるのだろうか?ハイプ(誇大宣伝)でないことを祈るばかりだ。

このニュースを読んでいて、ふと考えた。生成AIによってオペレーションが効率化され、コックピットの自律操縦やボット客室乗務員が導入され、そして路線便数計画や収入管理の最適化まで完遂されたならば、人間の出る幕がなくなってしまうじゃないかと。

何も航空輸送に限った話ではないが、未来の生成AIの社会は、誰も想像もできないほど、とてつもなく劇的な変革をもたらすのだろうか?

(編集人)

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